かちこちかちこち...

　 古い古い振り子時計が逆回りに時を告げる店内。
　中央に小さなカウンター。
　店主が店内にいても、あまり座っていることはない
　ものの、呼び出し用の鈴が用意されている。
　カウンターの左側には書物とひっくるめられる品々が、
　右側には刀剣、陶器等書物以外の品々が思い思いに
　座っている。
　いずれも人から人へと渡り歩いた品物ばかり。
　大切に使われ次の使命を待つモノもあれば
　数奇な運命を宿すモノもある。

　　ここは、それらの休息の場。
　　一番幸せだった時間を抱いてモノ達の眠る場所。